「海外FXの法人口座をつくるならどの業者がいいんだろう」
「どうやって法人口座を開設できる?」
海外FXの法人口座は多くのX業者が提供しており、口座開設も簡単です。
法人口座とは、会社を設立して法人化した海外FXのトレーダーがトレードで利用する取引口座のことです。個人の氏名ではなく法人名義で設立し、法人としてトレードを行います。
レバレッジ倍率やスプレッド幅など取引における条件は法人口座と個人口座の間に差はありませんが、法人名義の口座を持ち、法人としてトレードすることで、以下のような節税のメリットがあります。
これらのメリットによって、海外FXのトレーダーが法人化し法人口座を利用することで場合によっては税金を半分近く減らすことも可能です。
ただし法人口座を開設し、利用するためにはまず海外FXトレーダーが会社を設立して法人化する必要があり、法人化を行うためには様々な経費や手間がかかるのも事実です。
このため、法人口座の利用にメリットがあるかどうかはトレーダーの状況によって違ってきます。
そこで今回は
- 海外FXの法人口座とは
- 法人口座を開設できるオススメの業者5選
- 法人口座開設の手順3つのステップ
について詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたも適切に法人口座を開設することができます。
目次
1.海外FXの法人口座とは
冒頭でもお伝えした通り、法人口座とは法人化したトレーダーが法人名義で海外FXのトレードを行う際に利用する取引口座です。
法人口座には
・法人名義での取引ができる
・法人名義の銀行口座からの入出金が可能になる
という特徴があります。
法人口座は名義や利用口座が法人名となる以外、レバレッジ 倍率やスプレッド幅、取引制限など、取引条件に関わるほぼ全てが、個人口座と変わりありません。
つまり法人口座は法人名義で取引ができるという以外に、一般口座と何一つ条件は変わりません。
ただし海外FXトレーダーが法人化しこの法人口座を利用してトレードすることによって、以下のような税制上のメリットを享受することができるようになります。
法人化・法人口座利用による4つのメリット | |
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税率を下げることができる | 所得税(最大45%)が法人税(最大23.2%)に切り替わることによって税率を抑えることができる |
損益の合算ができる | 他事業による損益と海外FXの損益を合算できるようになる |
認められる経費の幅が広がる | 法人名義で契約・購入することにより、経費として認められる金額が増大する |
損失の繰越控除ができる | 損失が出た場合、最大10年間その損失を繰り越すことができる(個人の場合は損失の繰越はできない) |
ただし、もちろんデメリットもあります。
法人口座を利用するためには、まずは法人化、つまり会社を設立する必要がありますが、法人設立には多くの手間と経費がかかる上、その後の会計処理も個人の場合よりずっと複雑になります。
このため自分の場合、法人化・法人口座の利用にメリットがあるかを冷静に判断する必要もあります。
海外FXの法人化については以下のページで詳しく開設していますので、ぜひこちらをご確認ください。
「海外FXトレーダーの法人化は年間収益が500万を超えると検討すべき」
2.法人口座を開設できるオススメの業者5選
法人の設立が終わり法人化が完了したら、法人口座を開設することになります。法人口座は多くの海外FX業者で開設することができますが、法人口座開設ができない業者もあるため注意する必要があります。
もちろん口座開設にあたっては、個人の口座開設同様、安全性や信頼性、また自分の取引スタイルに合う特徴も合わせて持っている業者を選ぶ必要があります。
そこでこの章では法人口座を開設することができ、かつ信頼性が高く安全に取引できる以下の5つの海外FX業者について、特徴やおすすめの人を紹介していきます。
それぞれの業者を1者ずつ詳しく確認していきましょう。
2-1.AXIORY
出典:AXIORY
評価 | 特徴 | |
---|---|---|
レバレッジ倍率 | ◯ | 最大レバレッジ倍率400倍 |
スプレッド幅 | ◎ | 業界最小水準 |
安全性 | ◯ | ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC)を保持 |
ゼロカット | ◎ | ゼロカットシステムを完備 口座残高以上の損失は絶対に発生しない |
資金管理 | ◎ | 信託保全によって証拠金の全額が保証される |
取引方式 | ◎ | 透明性が高いNDD方式を採用 |
日本語サポート | ◎ | メール、ライブチャットでの迅速な対応 月曜日から金曜日までは日本人スタッフがカスタマーサポートに常駐(10:30〜23:30) |
ボーナス・キャンペーン | × | ボーナスやキャンペーンは行なっていない |
AXIORYの特徴
・業界最高水準を誇るスプレッド幅の狭さと強い約定力
・信託保全を備えた信頼性・安全性の高さ
AXIORYの最も大きな特徴は、海外FX業者でありながら顧客資金を運営会社から完全に分離して管理することで、信託保全を実現している点です。
顧客資産は全てドーハ銀行に信託される形で管理されているため、万が一業者倒産した場合も証拠金は全額返還されることが保証されています。
また日本語サポートの質も大変高く、この点でも安心の業者であると言えます。
保有しているライセンスであるベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC)は、あまり信頼性が高いライセンスとは言えませんが、ゼロカットシステムや透明性の高いNDD方式の取引形態など、信頼できる海外FX業社が持つ条件を全て備えている業者の一つです。
AXIORYが向いている人
AXIORYが向いている人 |
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証拠金の安全性を重視する人 |
狭いスプレッド幅で取引をしたい人人 |
トレーダーにとってのAXIORYの魅力は、信託保全により資金の安全性にあるといっていいでしょう。証拠金の全額保全が一般的ではない海外FXにおいて、このサービスは証拠金の安全性を重視するトレーダーにはたいへん重要です。
またスプレッド幅の狭さも取引で利益を上げる上では重要です。毎日の取引で、少額でも着実に利益を積み重ねたいという人にもAXIORYは最適な海外FX業者です。
2-2.タイタン FX
出展:タイタンFX
評価 | 特徴 | |
---|---|---|
レバレッジ倍率 | ◎ | 最大レバレッジ倍率500倍 レバレッジ制限がない |
スプレッド幅 | ◎ | 業界最小水準 |
安全性 | ◯ | バヌアツ共和国の金融ライセンス(VFSC)の金融ライセンスを保持 |
ゼロカット | ◎ | ゼロカットシステムを完備 口座残高以上の損失は絶対に発生しない |
資金管理 | ◯ | 顧客資産の管理はナショナルオーストラリア銀行(National Australia Bank)で分別管理 |
取引方式 | ◎ | 透明性が高いNDD方式を採用 |
日本語サポート | ◎ | サポートデスクは日本人が日本語で対応 日本語ライブチャットによるサポートも24時間体制 |
ボーナス・キャンペーン | × | ボーナスやキャンペーンは行なっていない |
タイタンFXの特徴
・業界最低水準のスプレッド幅とスピーディーな取引を実現する強い約定力
・レバレッジ 制限のない取引環境
タイタンFXは口座開設や入金時のボーナスがありませんが、その分取引環境の整備に力を入れており、強力なサーバーによって快適な取引ができることから、多くのトレーダーから高い評価を得ています。特に約定力については評判が高く、スリッページなどはほとんど発生しません。
レバレッジ倍率は500倍と、海外FX業社としては一般的ですが、取引を行う上では十分に高い倍率を維持していると言えるでしょう。
多くの海外FX業者では高額取引に対してレバレッジ倍率を引き下げるレバレッジ制限を設けていますが、タイタンFXにレバレッジ制限はなく常に500倍で取引ができるという点も大きな長所であると言えます。
タイタンFXが向いている人
タイタンFXが向いている人 |
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快適な取引環境で着実に利益をあげたい人 |
日本語対応が充実している業者を利用したい人 |
タイタンFXはボーナスやキャンペーンがほとんどない代わりに、トレーダーにとって利益をあげやすい快適な取引環境を用意することにたいへん力を入れている業者です。
取引で利益をあげやすい、フェアな取引環境を望むトレーダーには最適な業者であると言えるでしょう。
また日本語対応の充実度も見逃せません。ホームページの日本語対応はもちろん、日本向けのサポートデスクは全て日本人が日本語で対応していいます。日本語ライブチャットによるサポートも24時間体制で対応しています。
このため英語での対応が苦手という人にはたいへん便利です。
2-3.FBS
出展:FBS
評価 | 特徴 | |
---|---|---|
レバレッジ倍率 | ◎ | 最大レバレッジ倍率3000倍 |
スプレッド幅 | △ | スプレッド幅は他社に比べて広い |
安全性 | ◯ | 本社はベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC)、キプロス証券取引委員会(CySEC)などを保。ただし日本向け口座は子会社が運用 |
ゼロカット | ◎ | ゼロカットシステムを完備 口座残高以上の損失は絶対に発生しない |
資金管理 | ◎ | 信託保全によって証拠金の全額が保証される |
取引方式 | ◎ | 透明性が高いNDD方式を採用 |
日本語サポート | ◯ | ホームページには不自然な日本語表現も散見するが、ライブチャットやメールでの日本語対応に問題はない |
ボーナス・キャンペーン | ◎ | 口座開設で100ドル、入金時には入金額の100%のボーナスが付与される |
FBSの特徴
・3000倍という他に類を見ないレバレッジ倍率の高さ
・多彩なボーナスやキャンペーン
・信託保全を実現している
FBSはスプレッド幅は他社より広めというデメリットはありますが、レバレッジ倍率の高さ(最大3000倍)にはそれを十分に補うだけのメリットがあります。
高いレバレッジ倍率には、少ない資金でも利益を上げることができるため、資金が少ないトレーダーには特にオススメです。
FBSのボーナスは業界最高水準とも言われています。2021年11月現在では、以下の3つのボーナスやキャッシュバックが行われています。
FBSの3つのボーナス | |
---|---|
Trade 100 Bonus | TRADE 100 BONUS口座という専用口座を開設すれば、 100ドルのボーナスを獲得できる |
100%入金ボーナス | 入金額に対し100%分のボーナスを上乗せで獲得できる 上限20,000ドルに達するまでは何回入金しても100%のボーナスがもらえる 条件が整えばボーナスの出金も可能 取引量に応じて(取引ロット数あたり1ドル)ボーナスを引き出すことができる |
キャッシュバック | 1lot取引あたり2~15ドルのキャッシュバックを獲得できる |
中でも特に「100%入金ボーナス」は上限20,000ドルと高額な上、海外FX業社としては珍しく一定の条件のもとでボーナスを現金として引き出すことができるなど、たいへん充実した内容となっています。
またAXIORYと同様に、顧客資金を全額保証する信託保全を実現していることも注目すべきポイントであると言えるでしょう。
FBSが向いている人
FBSが向いている人 |
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高いレバレッジ 倍率を利用して一攫千金を狙いたい人 |
自動売買ツールを利用したい人 |
トレーダーにとってのFBSの魅力はまず何より、3000倍という海外FXでも最大級のレバレッジ 倍率の高さです。
同じ証拠金でレバレッジ 倍率の高い取引を行えば、当然取引規模は大きくなりリスクも増大しますが、特にハイリスクな取引で一攫千金を狙いたいトレーダーには最適な取引環境となります。
またFBSには多彩な自動売買(EA)ツールが用意されており、プロのトレーダーの取引をそのまま自分の口座で再現できるコピートレードなどのサービスも充実しています。これらを使いたいトレーダーにもFBSはオススメです。
2-4.iFOREX
出展:iFOREX
評価 | 特徴 | |
---|---|---|
レバレッジ倍率 | ◯ | 最大レバレッジ倍率400倍 |
スプレッド幅 | ◯ | 最小スプレッド幅0.7 pips スプレッド幅は他社に比べて狭い |
安全性 | ◎ | キプロス証券取引委員会(CySEC)金融ライセンスを保持 |
ゼロカット | ◎ | ゼロカットシステムを完備 口座残高以上の損失は絶対に発生しない |
資金管理 | ◎ | 信託保全によって証拠金の全額が保証される |
取引方式 | △ | DD方式を採用しているため取引の透明性は低い |
日本語サポート | ◎ | ライブチャット・電話は即対応、メールやファックスも原則として24時間以内の返信を実現 |
ボーナス・キャンペーン | ◎ | 100% + 25% ボーナス、お友達紹介ボーナスなどと併せて、不定期のキャンペーンも実施 |
iFOREXの特徴
・20年以上の営業実績を持つ、老舗の海外FX業者
・ボーナスやキャンペーンが充実
iFOREXの最大の特徴は、海外FX業者としての20年間の営業実績とその信用力にあります。入れ替わりの激しい海外FX業者が多い中、安定して20年間営業しているという事実が、多くのトレーダーから信頼されている理由となっています。
またiFOREXはボーナスやキャンペーンが非常に充実している業者としても知られています。iFOREXでは現在、以下の3つのボーナスを実施しています。
iFOREXの3つのボーナス | |
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100% + 25% ボーナス | 初回入金時にもらえるボーナス 1000ドルまでの入金には100%、 1000ドルを超える部分に25%ボーナスがもらえる。 |
有効保有額に3%利息 | 取引の必要証拠金額が1,000ドルから150,000ドルまでであれば、必要証拠金額の3%の金額を固定利息としてもらえる。 固定利息は毎月計算され、口座に入金される |
お友達紹介 | 紹介した友人一人につき最大500ドル 紹介された友人も250ドルのボーナスがもらえる |
またこれに加えて、不定期のキャンペーンも頻繁に実施されています。いずれのボーナス・キャンペーンもリターンが大きく、うまく利用すれば証拠金の投資効率を飛躍的に高めることができるでしょう。
デメリットとしては取引方式がDD方式のため取引の透明性が低いこと、iFOREXオリジナルの取引プラットフォームFXnet Viewer(FXネットビュワー)を利用して取引を行うためMT4やMT5を利用できないことなどが上げられます。
そのほかにもスキャルピングや自動売買が行えないなどの制約もあるため、これらを行いたい場合は他社の利用をオススメします。
iForexが向いている人
iForexが向いている人 |
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スイングトレード(2〜3日の長期トレード)を行いたいと人 |
iFOREXを利用する上で注目すべきは0%という驚異的なロスカット水準の低さです。
一般的な海外FX業者の場合、ロスカット水準は20%とされています。これは証拠金維持率が20%を下回るとロスカット(強制決済)が行われることを示しています。
ロスカット水準は低ければ低いほどポジションを長く持つことができ、損失の確定を回避できることからFXトレードでは有利とされ、特に2〜3日にまたいで比較的長期で取引を行うスイングトレードを行いたい人には最適な海外FX業者であると言えます。
2-5.Tradeview
出典:Tradeview
評価 | 特徴 | |
---|---|---|
レバレッジ倍率 | ◯ | 最大レバレッジ倍率500倍 |
スプレッド幅 | ◎ | 業界最小水準 |
安全性 | ◎ | ケイマン諸島金融庁(CIMA)を保持 |
ゼロカット | ◎ | ゼロカットシステムを完備 口座残高以上の損失は絶対に発生しない |
資金管理 | ◎ | 35,000ドルまでの信託保全が保証されている |
取引方式 | ◎ | 透明性が高いNDD方式を採用 |
日本語サポート | ○ | 日本語サポートは対応しているがライブチャットは行われていない |
ボーナス・キャンペーン | × | ボーナスやキャンペーンは行なっていない |
Tradeview(トレードビュー)の特徴
・業界最低水準のスプレッド幅
・信頼性の高い金融ライセンスを保持
Tradeview(トレードビュー)はアメリカニューヨーク州に拠点を置き、創業は2004年と海外FX業者としては長い歴史を持つ老舗の海外FX業者です
XIORYやタイタンFXと同様にスプレッド幅は業界最低水準で安定しており、約定スピードも大変高く、安定した取引を望む人には最適な業者の一つであると言えます。
Tradeviewの持つケイマン諸島金融庁ライセンスCIMAは審査が厳しくたいへん大変取得難易度の高いライセンスとして知られています。この金融ライセンスを保持しているだけで、業者の信頼性も十分に高いと言えるでしょう。
信託保全は完全ではありませんが、投資家一人当たり35,000ドル(約360万円)までの証拠金が保証されます。この点もTradeviewの信頼性を高める要素の一つとなっています。
Tradeviewが向いている人
Tradeviewが向いている人 |
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スキャルピング・窓埋めトレードなど・自由な取引を行いたい人 |
トレーダーにとってのTradeviewの長所は禁止取引が少ないことです。
・他業者の口座と両建て取引
・スキャルピング
・窓埋めトレード
など、他の業者では禁止されることの多い取引もTradeviewでは自由に行うことができます。
違反取引となる確率が低く出金拒否などがおこる危険性も低いため、自由度の高い取引を行いたい人には特にオススメの業者です。
3.法人口座開設の手順3つのステップ
海外FXの法人口座手続きは上記の手順で開設していきます。
海外FXの法人口座開設の手続きは、一般的な個人口座の手続きとは、手順や必要書類が若干異なります。また、業者によってもその手順が異なるケースがあるため、注意する必要もあります。
法人口座の開設は法人化、つまり法人の設立が完了していることが条件になります。繰り返しになりますが、法人化について詳しく知りたい方は以下のページを是非ご確認ください。
「海外FXトレーダーの法人化は年間収益が500万を超えると検討すべき」
では順番に確認していきましょう。
3-1.【ステップ1】法人口座開設に必要な書類を準備する
法人口座開設と個人口座開設で最も大きく異なる部分は必要書類の種類です。
一般的に個人口座の場合は本人と住所が確認できる書類だけあれば誰でも開設することができますが、法人口座の場合は、開設する法人の名義を確認するための書類を準備しなければいけません。
書類の種類は業者によって若干異なりますが、以下のような書類を準備する必要があります。
書類名 | 内容・条件 |
---|---|
登記簿謄本 | ・法人の履歴事項全部証明書、または現在事項全部証明書 ・法務局に発行を依頼する ・3ヶ月以内に発行の書類を求められることが多い |
定款 | ・法人設立時に作成した定款のコピー ・定款は法人設立時に作成し法務局に提出している |
法人住所確認書類 | ・法人の名義を客観的に確認できる公共料金の明細、銀行利用明細、印鑑登録証明書など |
株主名簿 | ・株主の名簿(株式会社・有限会社として登録している場合) |
取締役全員の本人確認書類 | ・取締役のパスポート、免許書など |
取締役の住所確認書類 | ・取締役個人名義の公共料金の明細、銀行利用明細、印鑑登録証明書など |
取締役決定書 | ・取締役全員の署名が入っている必要がある |
全ての業者でこれらの書類全部が必要になるわけではありません。まずは口座を開設したい業者の法人口座開設に必要な書類をホームページで確認しましょう。
登記謄本、定款については、ほとんど全ての海外FX業者で必要になりますが、これらの書類は法人を立ち上げる際には必ず作成しなければいけないものですので、法人の準備ができていれば書類の準備は難しくありません。
登記謄本は所轄の法務局に行けばすぐに発行して貰えます。また以下の法務局のサイトの手順に従って申請すれば、法務局に行かなくても郵送で登記簿謄本を受け取ることも可能です。
定款については会社所在地に保管することが義務付けられていますので、それをコピーするだけで対応できます。
取締役の本人確認書類などは、個人口座の開設申請の際に準備するものと同じです。
3-2.【ステップ2】法人口座開設フォームから申し込む
書類の準備ができたら業者のホームページから法人口座の開設を申し込みます。
海外FX業者は個人口座とは別に法人口座用の口座開設フォームを用意していることが多いため、間違って個人口座用のフォームを開かないよう注意しましょう。
また口座開設ページの中に、開設したい口座を法人口座とするか、個人口座とするかを選択するボタンがあるケースもあります。
この場合は法人口座を選んで、フォームの指示に従ってください。
また個人口座用の口座開設フォームから口座開設手続きを行ったのち、メールで法人口座開設を依頼するケースもあります。例えばFBSの場合は個人口座開設手続きを完了したのち、サポートデスクに必要書類を送り法人口座開設を依頼します。
3-3.【ステップ3】審査完了のメールが届く
書類の審査が完了すると、問題がなければ数日のうちに業者からログインID・パスワードと接続サーバの情報がメールで報告されます。
あとはそのID・パスワードとサーバ名、各業者のお客様ページにログインして入金を済ませ、取引ツールへログインすれば、すぐに取引を始めることができます。
冒頭でもお伝えした通り、法人口座は法人名で取引ができ、法人名義の口座からの入出金が可能という以外は、レバレッジ倍率・スプレッド幅・獲得できるボーナスなど個人口座と全く変わりません。
海外FXにおける法人口座利用のメリットは税金を節約できる点にあり、法人口座を利用することによるメリットはありません。
4.年間利益500万円を超えたら法人口座開設の価値あり
冒頭でもお伝えした通り、法人化と法人口座の利用が全てのトレーダーに利益があるわけではありません。
法人化・法人口座利用によって節税できる税金の金額は利益の大きなトレーダーほど大きくなり、一般的に法人化による損益分岐点は年間利益500万円とされています。
法人化・法人口座の利用には税金に関わる大きなメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
・法人設立費用がかかる
・赤字であっても支払わなければいけない税金がある
・会計処理が複雑になるため税理士に依頼する必要がある
・稼いだお金は全て法人のものとなるため自由に使うことはできない
これらにかかる手間や経費は利益の大きさによって変化することはあまりないため、一定の利益を超えると節税の効果が経費を上回ることになりますが、利益の金額が小さい場合は経費による損失が大きくなってしまいます。
この利益が損失を上回る分岐点が年間500万円というわけです。
つまり年間500万円を超える利益が継続的にあるトレーダーは法人化を検討する価値があると言えるでしょう。
反対に利益の利益が500万円に満たない場合は、法人化・法人口座の利用はおすすめできません。
このため、法人口座の利用は、自分の状況に合わせて冷静に判断する必要があるというわけです。
まとめ
今回は海外FXの法人口座について詳しく解説しました。
法人口座とは、会社を設立して法人化した海外FXのトレーダーがトレードで利用する取引口座のことです。個人の氏名ではなく法人名義で設立し、法人としてトレードを行います。
レバレッジ倍率やスプレッド幅など取引における条件は法人口座と個人口座の間に差はありませんが、法人名義の口座を持ち、法人としてトレードすることで支払う税金を大きく節約することが可能です。
法人化し法人口座を利用することで、以下のような税制面でのメリットを享受することができます。
法人化・法人口座利用による4つのメリット | |
---|---|
税率を下げることができる | 所得税(最大45%)が法人税(最大23.2%)に切り替わることによって税率を抑えることができる |
損益の合算ができる | 他事業による損益と海外FXの損益を合算できるようになる |
認められる経費の幅が広がる | 法人名義で契約・購入することにより、経費として認められる金額が増大する |
損失の繰越控除ができる | 損失が出た場合、最大10年間その損失を繰り越すことができる(個人の場合は損失の繰越はできない) |
また法人口座を開設できる信頼度の高い海外FX業者5社についても詳しく解説しました。
また法人口座開設の手順についても3つのステップで詳しく解説しました。
ページ後半では、法人化と法人口座の利用が全てのトレーダーに利益があるわけではないという点についても詳しく解説しました。
法人化・法人口座利用によって節税できる税金の金額は利益の大きなトレーダーほど大きくなり、一般的に法人化による損益分岐点は年間利益500万円とされています。
つまり年間500万円を超える利益が継続的にあるトレーダーは法人化を検討する価値があると言え、反対に利益の利益が500万円に満たない方には、法人化・法人口座の利用はおすすめできません。
このため法人口座を利用するかどうかは、トレーダー一人ひとりの状況に合わせて冷静に判断する必要があります。
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